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よくある質問

低身長・おねしょの治療

低身長治療

診察から治療までの流れ
診察から治療までの流れ

最初の外来では、治療が必要な低身長であるかどうかを調べます。すなわち、すぐに成長ホルモン分泌不全性低身長の診断のための詳細な検査を行うのではなく、背がのびない他の原因がないかどうかを確認します。
これまでの成長記録から、成長曲線を作成します。次に出生時の状態や病歴についての質問があります。診察では、一般的な胸部や腹部の診察に加えて、甲状腺のチェック、二次性徴の確認があります。全身のプロポーションの確認もあわせて行われます。

血液検査、尿検査で全身の状態を調べます。
採血では、身長の伸びと関係の深いホルモン(甲状腺ホルモンや性ホルモンなど)や、成長ホルモン分泌の指標としての成長因子(IGF-I、IGFBP-3)の量を測ります。その他、赤血球・白血球・血小板など血液成分や、腎機能、肝機能の状態をしらべます。(女児の低身長の場合は染色体検査も行うことがあります)

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検査前の注意
検査前の注意

①血液検査の日の食事について、検査前に控えたい食品:
o 脂肪を多く含むもの(マーガリン、アイスクリーム、ケーキなど)
o ビタミンEを多く含むもの(ごま油、サラダオイル、ビタミンE製剤など)
o 肝油
②尿検査の日の食事について、検査前に控えたい食品:
o みかんなどの果物類
o バナナ
o ビタミン剤など

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手のレントゲン写真
手のレントゲン写真

骨年齢を知るために手のレントゲンを撮影します。骨の数は年齢とともに増え、形もだんだん複雑になっていきますが、成長ホルモンの分泌不足による低身長では骨年齢は暦年齢より著しく遅れている場合が多くあります。また、骨年齢の成熟度から、あとどれくらい身長が伸びるかの予測が立てられます。

最初の外来での検査の結果によって、治療が必要な低身長の疑いが強くなったら、より詳しい検査を行います。

夜尿症治療

おねしょってなあに?

おねしょは、寝ているとき、しらずしらずのうちにおふとんのなかに「おしっこ」をもらしてしまうことをいいます。これは、夜眠っている間につくられるおしっこの量と、そのおしっこをためる膀胱の大きさとのバランスがとれていないために起こります。

年齢とおねしょの関係
赤ちゃん

赤ちゃんは、まだ膀胱が小さく、おしっこが昼夜の区別なくつくられるので、夜も昼間とおなじ間隔でおしっこをし、ひと晩に何回もおしっこをします。

2~3歳

2~3歳になると、膀胱にためられる量がふえてきて、夜も沢山ためられるようになり、夜の間につくられるおしっこの量も減って来ます。その結果、おねしょは減って、ふたりにひとりの割合になります。

4~5歳

4~5歳 ●4~5歳児になると、夜間の膀胱のためも安定してきて、しかも夜間の尿量も減ってくるので、70~80%のお子様はおねしょをしなくなってきます。5歳でまだ毎日のようにおねしょをする場合は、からだの生理的な発達が遅れていることも考えられます。
小学校入学頃でもおねしょがみられるお子様は10~15%程度のようです。
(このおねしょの自立の個人差は遺伝的な要因が強く、夜間の排尿間隔を延長させる発達の遅れによるものが大部分です)
「おねしょ」と「夜尿症」は、夜寝ている間に無意識に排尿してしまうということでは同じですが、その違いのポイントは年齢です。つまり、幼児期の夜尿をおねしょといい、6~7歳(小学校入学後)以後の夜尿を夜尿症というのが一般的です。

6~7歳

6~7歳になっても夜尿がつづく場合は、積極的な生活指導や、お薬による治療など、適切な対策をとったほうがよい場合が多いということで、病気を意味する「症」という言葉をつけて「夜尿症」といっています。

具体的な対策

具体的な対策
ここからは具体的な生活指導について紹介します。
ご家族の方が注意すること

ご家族は、夜尿があっても、「起こさない」「怒らない」「焦らない」の3点を念頭に生活指導を行います。夜尿をしなかった朝などは、たくさんほめてあげるのもよいことです。ただ、自己流での生活指導は度が過ぎると思わぬことが起こる危険もあるので、あまり頑張り過ぎないことも大切です。
規則正しい生活のリズムの確立を

膀胱や尿道のはたらきを調節している自律神経は、規則正しい生活をしていないと、上手くはたらいてくれません。薬で治療することになっても、生活のリズムがしっかりできていないと効果もでにくくなります。規則正しい生活は、夜間の抗利尿ホルモンの分泌にも好影響を及ぼすと考えられています。毎日一定の時間に起きる、寝る、食事するようにしましょう。

水分を取りすぎのお子様

夜間の尿量が多いタイプ(多尿型、混合型)には、重要な生活指導です。

水分・塩分の摂取リズムを見直す

夜尿があると、夜間の水分を減らすようにしているご家族が多いと思います。水分摂取で大切なことは、水分を制限するだけでなく、日中に多く、夕方から減らすというように、水分摂取リズムを意識することが重要です。具体的には、朝から午前中にたっぷりとって、午後から多少控えめにし、夕方から制限する。特に、就寝前2~3時間は飲水、飲食をしないようにするのが原則で、やむをえないときでも200mL(可能であれば100mL)までにすることが勧められます。

牛乳の摂取について

牛乳を多量に飲むと、蛋白質、カルシウムが過剰となり、尿量が増えて、膀胱のためも悪くなります。普通に食事がとれていればカルシウム不足にもなりませんし、背の伸びにも影響しません。飲みすぎないようにしましょう。

塩分は控えめに

塩分をとりすぎると喉が乾いて、その結果、水分をとりすぎることになります。一日の食事の塩分を控えめに。また、スナック菓子には塩分がたくさん含まれているので、できるだけ少なめにしましょう。

排尿抑制訓練(日中おしっこをがまんする訓練)

昼間も夜間も膀胱におしっこをためられないタイプ(膀胱型)には、重要な生活指導です。
膀胱のためを増やすには、おしっこのがまん訓練が有効です。帰宅後、尿意を感じたときに、おしっこをぎりぎりまでがまんさせる訓練です。
がまん尿量の目安は、6~8歳で150mL、9~11歳で200mL、12~15歳では300mL以上はためられるようにします。しかし、がまんしすぎると、膀胱にたまっている尿が膀胱から尿管から腎臓まで逆流して、腎臓をいためてしまうおそれがありますので、上記の各年齢で300mL、400mL、 500mLを超えてまで、無理してためないようにしましょう。

冷え対策

冷え症状は夜尿を悪化させます。
秋から冬に夜尿が後戻りしたり、手足が冷たい、しもやけができやすい、というように、冷え症状を認めた場合には、寝る前にゆっくりお風呂にはいり、ふとんをあたためておくと改善します。入浴剤も効果的です。